雑文工房

弱小フリーライターの雑感です

11/15 12球団合同トライアウト取材後記

年の瀬だけどブログ始めました。フリーのライター、井上幸太と申します。

 

前々から「やったほうが良いよなあ…」と思いつつも、作っていなかったブログ。今やらないとウダウダ言って来年もやらない気がするので、大晦日のタイミングで立ち上げました。

 

今回はタイトル通り、去る11/15、取材に行かせてもらった12球団合同トライアウトの取材後記のようなものを。「書きたいなあ」と思いつつ、完全にタイミングを逸していたんですが、昨日12/30にTBS系列で「プロ野球戦力外通告 クビを宣告された男達」が放送されたので、ここで書こうかなと。

 

sportiva.shueisha.co.jp

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集英社さんの「web Sportiva」の記事で取り上げさせて頂いたのが、野村亮介投手(中日)、柿田裕太投手(横浜DeNA)、巽真悟投手(元福岡ソフトバンク)、岸本淳希投手(中日)、宇佐美塁大選手(日本ハム)、東方伸友投手(福岡ソフトバンク)の計6人。

 

6選手全員がこちらの質問に対して真摯に受け答えをしてくれたのが印象的な取材になりました。

 

中でも印象深かったのが宇佐美選手。記事内でも取り上げましたが、会場となったマツダスタジアムのある広島出身。「プレーする中で、高校時代を思い出したり?」と質問を向けると、「5年越しの本塁打」のエピソードを語ってくれました。広島工3年夏の県大会準決勝・尾道戦で放った左中間を突破の一打から5年。プロでの成長を実感できた充実感が滲んだ表情が印象的でした。

 

岸本投手は終始凛々しい表情を崩さずの受け答え。自分が話を聞く中で唯一表情が緩んだのは登板時のスパイクについて質問したときでした。この日、球団指定のブルー調のものではなく、白地のスパイクで臨んでいた岸本投手。「何か意味があるのでは…?」と思い、取材の最後に伺うと、はにかみながら「いや、間に合わなかったんです。スパイク」との回答。特に深い意味はなく、たまたまとのことでしたが、白スパイクで2三振を奪う快投。来季からは日立製作所で社会人野球に挑みます。

 

浜田商時代に何度も県内の球場で見ていた東方投手。来季からはソフトバンクに球団スタッフとして残ることが発表されました。

東方投手と同世代の山藤桂投手(島根中央→四国ILp・徳島インディゴソックス)も今季での引退を表明。NPB独立リーグ、二つの「プロ野球」で奮闘した2013年世代の島根出身選手が同じタイミングで現役を終えることになり、感慨深さと月日の流れを感じました。

 

記事で取り上げることができなかった選手だと小林寛投手(横浜DeNA)にも話を伺いました。江の川出身の小林投手。高校時代の話や同学年で島根県内でしのぎを削った梶谷選手(開星出身)から「頑張ってこいよ!」と激励されたこと、江の川時代の監督で大院大の先輩にもあたる末光監督からは「悔いだけは残すな」と送り出されたこと…。色々な話を聞かせてくれました。取材の終わりにお礼と「お疲れ様でした」と言葉をかけた際の「いえいえ。ほんと、疲れてないんですよ」の返答に「もっとアピールしたい。チャンスがほしい」という気持ちが詰まっているようで印象深い一言でした。

来季からはJFE西日本でプレーすることが決まった小林投手。所縁のある福山でのプレーにも注目したいと思います。

 

他の選手にも話を聞くなかで、印象強いのが「一軍のフランチャイズでプレーをしたかったので参加を決めた」という旨を口にする選手が多かったことでした。

「ここでの結果は獲得に影響を及ぼさない」という声も多く聞かれるようになった12球団合同トライアウト。しかしながら、参加する選手が自身のキャリアに区切りをつけるため、悔いを残さないため…今後も必要なものであることは間違いないと実感した今回の取材となりました。